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微生物を利用する知恵 発酵させる知恵は、どうして生まれたのでしょうか?

人類は、おそらく偶然の機会に、発酵すると美味しい食べ物ができることを知ります。そして、知恵を尽くして、さまざまな発酵食品を創作していきます。

まず、発酵とはどういうことかについて触れます。自然界には、数え切れないほどの微生物が存在します。不思議なことに、発酵の働きにより、より香味が増すのです。微生物により有機化合物が分解すると、新たな有用化合物が生成されます。そして、多種多様な発酵食品が誕生します。アルコール飲料・乳酸飲料・発酵パン・チーズ・ヨーグルト・味噌・醤油・魚醤・酢・発酵調味料・漬物・納豆・塩辛・かつお節・くさやなどです。発酵により、私たちの食卓は、より豊になります。

発酵に利用出来る微生物の種類には、

① 細菌系の納豆菌や乳酸菌

② カビ系の麹カビ・青カビ・黒カビ

③ 酵母系のビール酵母・ブドウ酒酵母清酒酵母・パン酵母

などがあります。

それでは、すべての微生物が発酵に利用できるのでしょうか。答えは否です。食べ物を腐らせる場合もあります。ところが発酵も腐敗も、似たような現象なのです。微生物により、有機化合物を分解するメカニズムは全く同じです。人間にとって、より価値が高まるときには発酵、有害物質ができるときは腐敗として区別します。興味深いことに、この価値判断は必ずしも同じではありません。強烈な発酵臭を伴う場合に、珍獣されたり、逆に忌避されたりします。味噌・納豆・なれずし・漬物・魚醤・特定のチーズなどの臭いを、享受するか忌避するかは、それぞれの民族の文化の領域の問題になります。

地域別に、見ていくと、例えば、同じ北半珠でも、ヨーロッパと東アジアでは、全く異なる発酵文化圏を形成しています。

「食の周辺ーーー食文化へのいざない」にはつぎのようにあります。

 西方地域と異なった発酵食品が、乳酸発酵や小麦粉の発酵とちがったタイプの発酵、例えば、魚醤・漬物・納豆・味噌・醤油など、独特の発酵が東アジア圏や東南アジアで発展している。世界の北半球、このように異なった種類の発酵圏が大きく二分されて、それぞれの文化圏をつくっていることは、とても興味深い現象の一つといえる。

 

さらにまた、東アジアのダイズ発酵食品には、無塩の納豆、加塩の味噌や醤油の2つの発酵の系統があり、これらの分布地域は大三角形と楕円になります。

「料理の期限」によると

① ジャワ(テンペ)、ヒマラヤ(キネマ),日本(納豆)を結ぶと、無塩納豆の三角形ができ

② 中国北部を中心に、中国中部、日本、朝鮮半島を含めた地域を囲むと、加塩ダイズ発酵食品(味噌醤油タマリ)の楕円形(みそ楕円)ができ

③ そのなかに、スシやコンニャクが分布するといわれています。