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東アジアの魚醤には、どんな種類がありますか?

東アジアには、さまざまな発酵食品があります。なかでも、発酵調味料の魚醤はよく知られています。穀類が原料の味噌や醤油とは異なり、魚介の塩辛を発酵させた海洋民族独特の技術です。イギリスにマッシュルームケチャップ、アメリカにトマトケチャップがありますが、もともと、ケチャップの語源は、中国語の塩蔵魚の汁を意味する茄醤に由来します。塩漬けにした魚介を、1年以上の長期にわたり貯蔵し熟成させると、酵素や微生物の働きにより、タンパク質が分解してアミノ酸が生成します。独特の臭みやうま味があり、東アジア地域では調味料として利用します。塩分濃度が25%と高く、熱帯地方でも長期に保存できます。中国のエビペーストシャンジャン、カキのひしおのハオイウ、朝鮮半島のジョッカル、ベトナムニョクマムビルマのガンピャエ、タイのナンプラー、フィリピンのパティス、カンボジアのタクトレイ、ラオスのナムパー、インドネシアのケチャップカンがあります。

 

魚醤に共通した特徴は

① 魚介の塩漬けを原料として

② 乳酸発酵により発酵や熟成をさせ

③ 強烈な臭いや独特のうま味が生成され

④ 万能調味料となり

⑤ 長期に保存が可能

 

世界的なエスニックブームの原因の一つは、このような魚醤のうま味の誘惑にあるともいえます。日本にも、独特な魚醤油があります。例えば、秋田のショッツル、香川のイカナゴ醤油、石川のイシル、鹿児島のカツオノセンジなどです。

 

馴れずしは、魚醤と同じものなの?

馴れずしという言葉は、あまり耳にしないかも知れませんが、私たち日本人の大好きな鮨の祖型です。(始めてこの言葉を知りました)

魚の貯蔵法として発達しました。塩蔵した魚介を、時間をかけて自然発酵させたものです。乳酸菌が繁殖して腐敗を防ぎ、長期保存できるので、魚醤と同じ手法といえます。

「東アジアの食の文化ーーー食のシンポジウム」に、次のようにあります。

台湾・インドシナ半島・マレーシア・インドネシアとフィリピンの一部にもナレズシは分布する。朝鮮半島と台湾の高山族で栗を使ったナレズシがあること、ボルネオで焼畑耕作民が陸稲でナレズシをつくることをのぞくと、ナレズシの分布は伝統的水田耕作と一致している。

 

日本の馴れずしには、滋賀県の琵琶湖周辺のフナずし(源五郎フナずし)があります。

平安期には、盛んに食された、食文化的に大変に貴重なものです。

 

鮒ずし

フナのなれずしで、滋賀県の名物。近江のふなずしともいう。琵琶湖の真子を持ったゲンゴロウブナの内臓とうろこを取り、塩漬けにしたものを米飯とともに漬け込み、半年から1年間熟成、自然発酵させて作る。日本最古のすしといわれ、熟成した魚のみを薄切りにして食べたり、お茶漬けなどに用いられる。