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大勢で食べると、美味しく感じるのは、なぜ?

大勢で食べると、なぜ、美味しいのでしょうか

① 普段は疎遠な人と会えるから

② 楽しくおしゃべりができるから

③ リラックスした気分になれるから

  など、もちろん、そういう理由も大切なことです。しかし、より根本的なことがあります。人間は、共食をする動物であるということです。例えば、ハトや池の鯉に餌をやると、集まってきて、なかよく食べるようにみえます。しかし、生存競争の激しい動物たちは、我れ先にと群がって食べるだけです。まさしく弱肉強食の世界です。

人間の場合はどうでしょう。食事は1人で獲るものではなく、他の人々と一緒に、というのが原則のようです。その基本的な集団の単位が、家族と呼ばれるものです。最近は、一家団欒の雰囲気が失われ、バラバラの食事が多くなり、とても心配です。

それでは、なぜ、集まって食べるのでしょう。昔は、食べ物を獲得すると、権力者や一部の人々が独り占めしないように、神に捧げてお祈りをしてから、限りある食べ物を公平に分配しました。その厳しい掟のなかから、後の食事作法が発生します。そして人と人とのつながり(コミュニケーション)ができます。このようにして、神と共に食べ物を分かち合う喜びから、共食の習慣ができあがります。イスラム教は一神教であり、日本は八百万の神々ですが、食事の背後には、世界中に必ず神が存在します。このような神人共食のことを,」日本では直会といいます。神に供えた食べ物を、神と人とが共同で食べる習慣です。直会は、今日でもなお、工場建設や家の新築のときに行なわれます。私たちが日常使う「飯でも食おう」という誘いの言葉には、空腹から逃れたいという生理的や栄養的な欲求ばかりでなく、神とともに食べ、人との交わりを深めるという大切な意味があります。食事を分かち合うことで、親しみを覚え、こころを通じ合うことができます。大勢で食べると美味しいわけには、なかなか深い意味があるのです。