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日本に蔓延する同調圧力

異常に高いマスク着用率

コロナ禍で、学校や地域の運動会、花見、祭りなど、あらゆる行事が中止に。また、マスクをつけずにランニングをしたりすると、冷たい視線を浴びることも。そんな「従わなければいけないような雰囲気」を同調圧力と言います。

もともと同調圧力は功罪の両面を持ちながら、日本社会に深く浸透していました。

例えば、職場では言われなくても身なりは整えるし、後輩は先輩の姿を見て振る舞いや言葉遣いを学んでいくものです。その反面、自分都合の休暇が取りづらいとか、周りが残っている間は先に帰るにくいなどの声も多く聞こえます。

コロナ禍でのマスク着用率の高さが話題になっていますが、実際の必要性より、世間の目を気にしている人が多いのではないでしょうか。しかし、そんな圧力を苦々しく思いながら、他者に対しては無自覚に厳しい視線を送ってはいませんか。

皆がマスクをしたため感染防止が進んだのだから良かったじゃないか、という意見もあります。確かに、同調圧力によって、いい方向に進みことは多いのですが、エスカレートすることで個人の「自由」が犠牲になることが問題です。

 

昭和までは生産性を向上

日本の組織や集団は同調圧力を生み出す共同体になりやすく、そこには、「閉鎖性」「同質性」「未分化」という三つの特徴があります。

一般的に共同体には、その維持と利益追求のために、メンバーに足並みを揃えて行動するような同調圧力が生まれます。特に、閉鎖的な世界だと共通の利害による”運命共同体”となり、個人が勝手な行動を取らないように相互に監視するようにも。

閉鎖的なところに、同質性が加わると、共同体としての意識は一層強まります。同質性が高いほど、多数派が圧倒的比率を占めるようになり、その圧力は強くなるのです。

また、日本の会社では、課や係などの集団で行なう仕事ばかりで、一人一人の分担が明確でないケースが多い。組織と個人が未分化だと、自分は自分、他人は他人という区別ができず、同調圧力に無防備になります。

昭和までは、同調圧力が生産性を向上させ、企業と個人の双方にメリトがありました。ところが平成になり、グローバル化、IT化が進むと、日本的な”共同体企業”の限界が明らかになりました。グローバル化での成長の原動力となるイノベーションは、突出した意欲や個性から生まれます。しかし、共同体が生み出す同調圧力はこれを阻み、イノベーションの大敵になるのです。大切なのは、個人に自由があるかどうか。わがままや迷惑でない意見、道理に裏付けされた行動などは尊重されるべきだと思います。