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熱帯高地の四大文明 1

冷涼で広大な高原

四大文明ーーー中学、高校の教科書にも載っているので、日本人であれば、ほとんどの人が知っているでしょう。世界の古代文明は、四つの大河のほとりで生まれたとされる考えです。確かに、灌漑農耕による生産性の飛躍的向上を文明の起源とする説もあります。その立場からすると、大河の存在が必要条件になるでしょう。しかし、南アメリカアンデスでは、大河はないのに、マチュピチュなどのインカ帝国や、それ以前の諸文化の遺跡が見つかっています。どうして古代アンデス文明は、四大文明と同等に扱われていないのでしょうか。また、中米のマヤ、アステカなども古代文明といえるのではないでしょうか。そんな熱帯高地に生まれた文明について調べてみました。

これらの地域に共通しているのは、熱帯高地という点です。世界を見渡すと、中米にメキシコ、南米の中央アンデス、アフリカのエチオピア、南西アジアチベットの四地域は、高地でありながら多数の人が暮らしています。

たとえば、ボリビアの首都ラパスは標高3600㍍に位置し、200万人近くが暮らす大都市です。熱帯でも、標高が高いため、平均気温はセ氏10度前後。冷涼で爽やかな気候です。熱帯高地は、標高が高いだけでなく、広い平地があるのも特徴の一つです。チベットにはヒマラヤ山脈の周囲に4000㍍前後の高原が広がっているし、アンデスには、琵琶湖の10倍の広さを持つティティカカ湖が高地にあります。ボリビアからティティカカ湖を越えてクスコに行くのだが、そこは日本の本州がすっぽり入ってしまうほどの広さの高原です。人類はこの四つの地域に古くから住んでいました。エチオピアには5万年前から、チベットには2,3万年前に、アンデスやメキシコには1万円前には、住んでいたと考えられます。もちろん住んでいるだけでなく、その間に、重要な栽培植物を生み出し、家畜化も行なわれていました。

 

毒抜き加工で主食に

高地では灌漑農耕ではなく、さまざまな新しい栽培植物を作り出した。ロシアの農学者のビビロフは、世界中に研究者を派遣して、栽培植物やその起源について調べています。それによると、多数の栽培植物の起源地が、限られた7箇所に集中していることが分かりました。このうち4箇所は熱帯高地です。北アメリカ地域というのは、南メキシコを含む中央アメリカのことで、とうもろこしのほか、ワタ、インゲン豆、カボチャ類、カカオなどが。アンデス地域は、じゃがいも、とうがらし、トマトのほか、オカ、オユコ、ア二ュなどの塊茎類の発祥地であり、リャマやアルパカが家畜化されたのもこの地だとされています。