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なぜ箸を使うのか? 3

日本の箸食について

日本の箸食が、いつ頃に始まったのかは定かではありません。「巍志倭人伝」3世紀に、「和人は手食する」とあり、「古事記」の須佐之男命伝説に、「箸のその河より流れ下りき」とあり、「日本書紀」の箸墓説話などから、神代の頃に存在したともいわれます。天皇即位式には、青竹を折り曲げた鳥の嘴状の折箸が用いられ、これを箸の起源とする説もあります。法隆寺建立の年に当たる推古天皇15年(607)に、小野妹子を随に派遣した聖徳太子は、箸と匙を使う中国の食法を、宮中に取り入れたともいわれています。このような歴史を経て、日本の箸食が一般化するのは、3~7世紀頃とされ、奈良期には、庶民にも普及します。平安期(794~1181)頃まで、宮中では、木製の箸と匙が用いられています。この頃に、まな板を使う包丁式が発達し、室町期(1392~1573)に、料理人が専門化して包丁師が現れ、後に板前と呼ばれます。

箸の種類は多種多彩で

① 食事に使う象牙箸・割り箸・塗り箸・木箸・竹箸・プラスチック箸

② 調理人が使う菜箸・真魚箸(真名箸)

③ 形状による両口箸・片口箸・利休箸

④ 子供用・成人用・男女用

⑤ 客用の取り箸

⑥ 炭火を掴む火箸

          などがあります。

 

奈良から平安期にかけて椀が発達し、匙はほとんど使われなくなります。世界の食法のなかでも、きわめて珍しい特異な存在です。

日本独特の使い捨てに、割り箸があります。南北朝(1333~92)の頃に、吉野に巡幸した後醍醐天皇に、杉の箸を献上したとする説があります。実際は、江戸中期の文政10年(1827)に、吉野を訪れた杉原宗庵が、吉野杉の酒樽の余材で創作したものとされています。幕末になり、江戸の飲食店の現れます。初めて用いたのは、当時人気のウナギ丼でした。丼を片手に持ち、口で割り箸を割る江戸っ子の気風が伝わってきます。

木の目にそって鉈で割るので、割り箸と呼ばれます。丁六・小判・元禄・天削などの種類があります。