日本のおもな郷土料理5
神奈川県
・おばく 津久井地方の郷土料理
柔らかく炒めた麦飯。丸ムギを使うとおいしくできる。
米や小豆などを少量混ぜる。
・いのしし鍋 いのしし肉を用いた鍋料理
いのししの肉を白菜、春菊、ねぎ、ごぼう、せり、しいたけ、
こんにゃく、豆腐などとともに煮た、味噌味の鍋物。
・けんちん汁 けんちん地を使った実だくさんの汁。
細切りまたは短冊切りにした大根、人参、ごぼう、しいたけなどを
油で炒める。その中に水気をしぼって崩した豆腐を加えて炒め、
だしを入れ、しょうゆ、塩で調味する。最後にねぎを加える。
名については、けんちん由来説のほかに鎌倉の建長寺で作られ、
建長汁がなまってけんちん汁になったという説もある。
・川煮 村上市の郷土料理
取ったばかりのサケをすぐに厚さ10㎝程度の輪切りにし、大鍋にもそ汁
を煮立てた中に入れて1時間ほど煮る。これをわらむしろの上に並べ、
4~5日放置して身をしめる。食べるときは、皿に盛り、おろししょうが
としょうゆを添える。
・さけの酒浸し 村上市の名物
かちかちに干し上げたさけの塩引きを薄くそぎ、酒またはみりんに
浸したもの。酒の肴によい。塩引きは、さけにたっぷり塩をすり
込んで1週間ほどおき、水洗いした後、頭を下にしてつるし、
翌年夏まで持ち越して作る。。
・わっぱめし わっぱというのは、ひのきなどの薄い板を曲げて作った物の一種
で、弁当箱に用いられたもの。このわっぱに酒、しょうゆ等で
調味して炒めた飯を詰め、さけ、いくら、あまえび、かに、
三つ葉、ぎんなん、ゆず、錦糸卵などの具をのせて軽く蒸したもの
・ますずし 富山市の名物
ササを敷いた曲げ物の器にすし飯を詰め、その上に薄塩をして酢に
浸したマスの薄いそぎ身をのせてササをかぶせ、これを2段重ねて
ふたをし、割った青ダケで上下から挟んでしめたもの。
1~2日後が食べ頃。駅弁になって広く世に知られた。
・ほたるいか料理 ほたるいかは小型のいかで、まついかともいう。
わが国の周辺の深海に生息し、晩春から初夏のころに産卵のため
接岸するが、特に富山湾に集中し、このときが漁期となる。
生食や煮てそうざいとし、つくだにや干物にも加工される。
・いかの黒作り イカの墨を入れた塩辛。
スルメイカを細切りにし、わた、墨、塩を混ぜ合わせたもの。
10日ほどたつと発酵して味がなれてくる。飯のおかずにも、酒の
肴にも向く。北海道にも同じような料理が見られる。