日本の主な郷土料理8
ほお葉みそ 飛騨地方の名物。
みそに刻んだねぎやしいたけ、削り節、おろししょうがなどを混ぜて
ほおの葉の上で焼いた焼きみそ。焼きながら飯と一緒に食べる。
あゆ雑炊 アユを入れた白がゆ。米を煮てとろりとしてきたら、内臓を取ったアユを
加え、しばらく煮てから骨を抜き取る。塩と少量の薄口しょうゆで味を調
える。素焼きしたアユを用いたり、飯をだしで炊く場合もある。
一晩水に漬けておいた大豆と内臓、うろこを除いて素焼きしたフナをひた
ひたの水でフナの骨がやわらかくなるまで煮、赤みそと砂糖を加えてさら
にじっくりと煮込んだもの。
わさび漬け かす漬けの一種。細かく切ったわさびを酒かすに漬けたもの。
わさびの根、葉、茎を、いったん塩漬けにして水気を切ってから、塩、
砂糖、みりんなどを加えて練り合わせた酒かすに漬ける。ぴりっとした
辛味とわさびの風味がよい。
いのしし鍋 いのしし肉を用いた鍋料理。
いのしし肉を白菜、春菊、ねぎ、ごぼう、せり、しいたけ、こんにゃ
く、豆腐などどともに煮たみそ味の鍋物。静岡県・神奈川県の郷土料
理としても名高い。
浜納豆 納豆の一種。その歴史はたいへん古く、奈良時代に中国から伝わった塩
しに源を発する。蒸し大豆にコウジ菌とつけてだいじこうじを作り、水
分35%以下に乾燥した後、塩水を加えて仕込み、3ヵ月以上熟成させて
作る。茶漬けや酒の肴などの用いられる。色は黒に近い赤褐色。
副材料にはさんしょうやしょうが、陳皮などの香辛料が用いられる。
別名塩辛納豆、唐納豆。また、古来もっぱら寺院で作られていたので寺
納豆とも呼ばれる。浜名湖畔の三ヶ日町の大福寺で作られる浜納豆(大
福寺納豆、浜名納豆、浜松納豆)などが有名。
愛知県
みそ煮込みうどん 名古屋名物。
八丁みそをだしでのばして土鍋に張り、手打ちの生うどんと
鶏肉、かまぼこ、油揚げ、ねぎ、卵を入れて煮込んだもの。
八丁みその代わりに赤みそと白みそを混ぜて使う所も多い。
かしわの引きずり かしわ鍋、かしわのすき焼き、鶏すきともいう。
引きずるようにさっと焼くことからこの名がある。鶏の脂で鶏肉
豆腐、しらたき、かまぼこを入れ、砂糖、しょうゆ、酒で調味
する。八丁みそ仕立てもよい。
いなまんじゅう イナ(ボラの幼魚)の腹に甘みそを詰めて串焼きにしたもの。
甘みそがまんじゅうのあんに似ているところからこの名がある。
イナは、姿のまま骨と内臓を取り出す。甘みそは、みそ、砂糖、
いったぎんなん、しいたけのせん切り、しょうがのみじん切りを
よく混ぜ合わせて作る。