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西洋料理の歴史 3

17世紀

17世紀になると、華麗なルイ王朝時代の美味の追求により、宮廷料理としての調理技術が確立しはじめます。例えば、ベルサイユ宮殿を造営したルイ14世のときに、ベシャメル伯爵は、ベシャメルソースを創作します。また、王侯や貴族により、数多くのソースが創作されます。フランスの宮廷料理では、ナイフ食が社交的な上流階級に普及し、個人別に盛り付ける様式が確立します。

ヨーロッパ全体では、野菜と果実の栽培技術が非常に進歩し、保存食の改良も進みました。ワインの生産が各地で盛んに行なわれ、発泡性のスパーリングワインがこの頃造られました。

 

18世紀

グルメで知られるルイ15世や16世の頃には、宴会メニューやテーブルマナーが整備され、多くの料理人が輩出し、多数の料理書が出版され、大宴会が頻繁となります。

フランス料理が集大成された時代といえます。

宮廷を中心として、オートキュイジーヌ(高級料理)が出現し、名声を世界に高めます。高度に洗練された料理で、美味の根源を形成します。イギリス・オーストリア・ロシアなど、他の国々の調理技術を吸収し同化して、ヨーロッパ全域に、大きな影響を与えます。

1789年にフランス革命が起こり、ルイ王朝は崩壊します。そのために、宮廷や貴族のお抱え料理人は、各地に発生したレストランに移り、庶民に親しまれるフランス料理の黄金時代を迎えます。レストランとは、西洋料理店とか、飲食店のことです。レストには休息する、元気を回復させるという意味があります。1765年に、パリの飲食店主のブランジェが、羊肉入りのオリジナルスープに、レストランと命名したところ、パリっ子の好みに合い大評判となります。この挿話から、美味しい料理のできる飲食店のことを、レストランと呼ぶようになります。このようにして、一部の特権階級に限られていたフランス料理は、解放されて食の世界の民主化が始まります。

18世紀の半ばに、イギリスでナイフ食が始まるまでは、ヨーロッパでは手食が続いています。テーブルマナーは簡略化し、形式的な拘りよりも、くつろいで食事をする庶民的なものになります。しかし、パンだけは、手で千切って食べる習慣が残ります。また、ナイフやフォークなどは、他人との共通の食具になります。

 

ルイ14世(位1643~1715)

ベルサイユ宮殿でのきらびやかな宮廷生活のもと、強大な王権を示し、「朕は国家なり」のことばを残す。

 

王政 国王が政治・経済・軍事の実権を握り、国王を頂点として人民や奴隷を支配する

   階級社会。絶対王政ともいい、フランスではルイ14世の治世に隆盛を極めた。