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世界の辛い食文化 1

大航海時代コロンブス中南米から持ち帰った唐辛子は、ヨーロッパからアフリカ、インド、アジアへと世界中に辛い食文化を作り出してきました。

 

中でも印象深いのは「幸せ世界一」といわれるブータンです。日本では香辛料として使用される唐辛子を、野菜として食べています。主食の赤米のおかずとして唐辛子をチーズで煮込んだ料理で、激辛クリームシチューといった味です。「パー」は唐辛子と肉の煮込み料理で一緒に入っている大根が肉のうま味をすってご飯が進みます。「ェゼ」は香草類、ニラのようなネギの仲間を刻んで、チーズや唐辛子と和えた、浅漬けのような食べ物です。ブータンはヒマラヤ南麓の東の端に位置します。酪農文化が基本で、そこに唐辛子が入ってきたため、唐辛子のチーズ煮とご飯という組み合わせになったと思われます。韓国でも生の唐辛子に味噌を付けて食べたりします。いずれも辛味が弱いのが特徴です。もちろん日本人にとっては辛いのですが、日本の鷹の爪の方が辛いです。

 

同様に辛味がないパプリカは、ビタミンが豊富な食材として、ハンガリールーマニアなどの東欧、イタリアやスペインなど南欧で多く食べられています。

 

日本では現在、第4次激辛ブームです。味の主役はマーラー味という、四川料理に代表される辛い食文化です。花シャオの口の中にじわーっと広がっていく痺れと、唐辛子の重くストレートな辛さが共存することで、味に相乗効果が生まれ、ただ辛いでけではない味わい深い料理が作られています。麻婆豆腐、回鍋肉などは日本でも人気ですが、それ以外にも定番三種と言われる料理があります。「水煮牛肉」は単に肉をゆでるのではなく、唐辛子と花ジャオ入りの激辛スープで牛肉や野菜などを煮込んだものです。

 

「夫婦肺片」はハチノスやハツなどの内臓やすね肉をスライスして、油たっぷりのソースで食べるスパイシーな冷菜です。「口水鶏」は日本語で「よだれどり」と呼ばれる冷菜料理です。辛味が特徴的な四川料理ですが、全てが辛いわけではありません。

 

中国国内では調味の多様さ、巧みさで有名で、23種類もの味付けがあるといいます。

そんな味付けの名手だからこそ、二つの辛味の相乗効果を生かしたマーラー味を作り上げたのかもしれません。

唐辛子の辛味成分はカプサイシンですが、唐辛子の味には、辛味の裏側に、甘味、うま味、酸味があります。すべてがトータルで唐辛子のおいしさになっているのです。

このため、メキシコや韓国では唐辛子を使って出汁を取ります。辛味以外の成分が含まれているからこそ、唐辛子は世界中でおいしく食べられているのです。