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宗教と食物禁忌 8 その他の宗教

シク(シーク教

シク教は、16世紀にインド北西部のパンジャープ州でグル・ナーナクが創始。

シク=弟子、グル=教師を意味します。シク教徒は、神の元ではみな平等であると考え、「正直に勤勉に働く、恵まれない人々と分かち合う、行なう全ての行動に神を自覚する」という1日3原則を実践しています。聖職者を持たず、シク寺院(グーダワラ)では、信仰の違いや老若男女を問わず寛容に受け入れ、「ランガル」と呼ばれる無料の食事を提供します。ランガルは、インドのどんな信仰の人でも食べられるように菜食(乳製品を含む)が提供されます。開祖グル・ナーナク自身は菜食主義者と伝えられ、菜食が奨励されますが、宗派により肉食をする教徒もいます。その場合、動物を怖がらせずに瞬時に屠畜する(ジャトカ)と呼ばれる肉を用い、儀式として動物を犠牲にすることは禁止されています。アルコールは控えるべきとされていますが、禁止はされていません。

 

ゾロアスター教

ゾロアスター教は、前7~12世紀頃に古代ペルシャにあった原イラン多神教をもとにザラスシュトラゾロアスター)が創設した世界最古の一神教のひとつ。

唯一神アフラ・マズダを崇めた善悪二元論的な宗教です。聖典は「アベスター」。拝火教ともいい、光と知恵の象徴として儀式において火は重要な要素です。現在の信徒は世界中に19~11万人ほどですが、インドでは、イスラム教国家となったペルシャから逃れてきた信徒をパールシィ(ペルシャ人)と呼び、「タタ財閥」の創始を始めムンバイを中心としたインド社会に溶け込んで商業や産業に多大な影響を及ぼしています。著名なゾロアスター教徒には、ロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリー、クラシックの指揮者ズービン・メータらがいます。

ゾロアスター教には食規定はないという意見がある一方で、聖典「アベスター」によると、開祖ザラスシュトラは「動物には魂と意識がある」と説き、貪欲な肉食は厳禁としています。牛を家畜にしたり使役することは禁じておらず、牛乳、ヨーグルト、チーズ、バター、ギーなどの牛乳由来の製品は許可されてきました。