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国際的に広がるタクソノミー 1

地球の治療教科へ

私達の惑星・地球は病んでいる。「コモンズ(共有地)の悲劇」である。これは共有地と牛の放牧として有名だ。農民は利益を求め多くの牛を放牧する。自分の土地であれば、牧草がなくならないように牛の数を決めるが、共有地では自分が牛を増やさなくとも他の農民が牛を増やす。自分の利益が減るので牛を増やし続ける。農民は自由に利用出来るので牧草地は荒廃し、前農民が被害を受ける。

同様に地球の「清浄な大気」を我先に争奪・乱用し、今日大気汚染は年間数百万人の死と気候危機という悲劇を招き寄せた。

世界の国内総生産(GDP)や温室効果ガス(GHG)排出量の70%を占める国々が、既に2050年気候中立宣言し応戦中だ。地球の治療強化に向かう。問題は資金繰りだ。金融市場では環境関連債が世界的な関心を呼び、特に”ESG(環境・社会・企業統治)債”は、世界総額が年間3400兆円に及ぶ。SDGSの必要額の4~6倍だ。

しかし、50年までの脱炭素に必要な世界投資額は1・1~1・6京円とされる(ボストンコンサルティンググループ推計)。一方、市場はいまだ問題を抱えている。緑化洗浄(グリーンウオッシュ)の蔓延だ。すなわち緑の仮面を着け中身が薄黒く素性の悪い資金だ。これが続けば地球の加療は、効果が薄れる。

EUは、資金繰り、緑化洗浄、お金の流れる方向等の解決のためにタクソノミーを導入した。タクソノミーとは、生物学の”分類”を意味する。すなわち経済活動の”緑の程度”を値踏みするグリーン分類法である。EUとして、気候対策に30年まで追加的に毎年約35兆円が必要だとしている。

EUはこの分類法を通じて雇用数500人以上の大企業を対象に67の経済活動、EU27カ国全体のGHG排出量93%以上の範囲の緑の程度を全面開示する。関係する技術基準は、5年ごとに更新。例えば、水素製造は、GHG発生量、電気使用量の基準が5年ごとに厳しくなる。また緑を害する経済活動は、制約を受ける。これは”悲劇”から脱出する分類法だが、幅広く国際的な普及が必要だ。

 

危機から脱するグリーン分類法

EUは導入後、経済回復のトップに

 

タクソノミーを要請する国際機関

 気候変動対策に取り組む財務大臣連合(CFMCA)

 欧州復興開発銀行(EBRO)、欧州開発金融機関協会(EDFI)

 欧州投資銀行(EIB)、国際通貨基金IMF

 証券監督者国際機構(IOSCO)

 金融システムをグリーン化するためのネットワーク(NGFS)

 経済協力開発機構OECD)、国連環境計画(UNEP)