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西洋料理の歴史 2

中世期

長い暗黒時代の中世は、人間よりも神が中心のキリスト教全盛時代が続きます。この時代の調理技術は、領主や修道院などにより継承されます。

フランス料理の歴史は、中世後期の最初のグランシェフのタイユバン(1326~95)に始まるとされています。シャルル5世に仕え、「ル・バィアンディエ(食物譜)」を残します。この料理書は、15~17世紀の200年間にわたりロングセラーとなります。煮込み料理、濃厚なスープ、パイ料理が主で、香辛料もかなり使われています。

13世紀になると、スプーンで音を立てない、食事中は不愉快な話をしない、食べたものを吐きださない、などのテーブルマナーがみられます。しかし15世紀になっても、宮廷の食事は、手づかみの立食で、ナイフ食はみられません。

 

食物譜「ル・バィアンディエ」

印刷技術発明以前に、フランス語で書かれた最初の料理書である。王室や貴族のための料理人育成を目的としたこの本には、宴会料理のソースと香辛料の重要性について書かれており、プロの料理書として17世紀末まで広く活用されました。

 

ルネッサンス

15世紀に、ルネッサンス(文芸復興)が興ると、料理の世界にも一大転機が訪れます。

1533年にイタリアのフローレンスのメディチ家のカトリーヌ姫が、フランスのオルレアン公(後のアンリー2世)に嫁入りします。このときに、シェフ・調理技術・フォーク・ナイフ・ナプキン・食事作法・アジアの香辛料、多数の外来素材が伝えられ、煮込みやパイ料理などがつぎつぎに創作されます。

この頃から、フランスのガストロノミーの新世紀が始まります。ガストロとはギリシア語で胃袋、ノミーはネーミア(学問)を意味する言葉です。胃袋の学問とは、美味しいものを楽しく食べる美味学の世界を指します。

16世紀後期になると、イタリアやスペインで、ナイフやフォークを取り入れる動きが見られます。フォークは、木製から金属に代わり、2股から3股、4股になり、肉が刺しやすくなります。スプーンが一般化します。しかし、これらのナイフ食が一般に普及するのは、18世紀の後期になってからです。フランス革命(1789~90)の後のことです。

 

ルネサンス

文芸復興ともいう。古代ギリシャ・ローマ文化を見直しながら、神中心の文化から人間中心の近代文化へと転換した動きで、文学・芸術・思想などの諸文化が芽生えた。

14世紀にイタリアのフィレンツェを中心に始まり、近代化の転機となった。

 

メディチ家

フィレンツェの大富豪で、市政の実権を握る。メディチ家は金融業で栄え、その取引先は全ヨーロッパに及んだという。文芸・芸術の保護に努め、ルネサンスの中心となる。