72歳でブログはじめました!!

72歳のおばあちゃん!ブログ挑戦中!!

宗教行事には、どんな食べ物がありますか? 2

プレッツェルは、シンボルのパンとも呼ばれ、ドイツのシュバーベン地方の菓子として知られています。このプレッツェルは、コムギ粉・塩・水だけで作る菓子で、元来は断食用であったらしく、「パンの文化史」に、次のようにあります。

 その由来は、使者が埋葬されるときに副葬された指輪・腕輪・首輪などが元になっているらしい。死者送りに持たせた本物の指輪の代わりに、コムギ粉で作ったものを、葬式で参会者に配るようになったのだという。プレッツェルは英語のブレスレッド(腕輪)と同根の言葉。他説には修道士が両腕を組んで神に服従の意を表わすときの形から小さい腕にちなむとも。中世の修道院では、キリストの降誕日・過越祭り・精霊降臨祭のそれぞれ4日間は断食日と定められ、午餐に2皿の魚、晩餐に小さい腕のある菓子を食べていたことが、当時の食事メニューから分かっている。

 

象形パンは、宗教儀式から誕生したパンです。人々は、真心を込めて作り上げ、神に捧げ神と共に食べる祭りのパンです。「パンの文化史」に次のようにあります。

祭りになると、コムギの生地は晴れがましく、意味あり気な形を装うのである。何かモノに象られたパンや菓子は、ひっくるめて象形パンと呼ばれている。象りによって、日とはその心の内をあらわしたのである。聖ニコラスの日や、聖マルチンの日のヒト形のパン、クリスマスの星形やモミの木形の菓子、あるいは復活祭のゆで卵を抱いた小鳥形のパンや、子羊形のパンなど、また、サンクト・ガレン(スイス北部)の故事にちなむ熊形のパンなど無数にある。記念のパンは、宗教儀式を離れ、民俗行事として伝承されている。

 

似たものに神への捧げものとする編みパンがあります。日本でも、鶴や亀などのパンを、パン屋の店頭で見掛けることがありますが、こちらは宗教とは関係ありません。

 

復活祭の卵は、イースター(復活祭)に捧げる、極彩色の卵(イースター・エッグ)です。キリスト教の復活思想によると、十字架に架けられたキリストは、新しい人間の初穂(神への捧げの)としで、3日目に復活します。同じように、全ての人間は、神の恵みにより再び生きた姿で永遠の世界に復活します。春分の日の後の最初の満月のつぎの日曜日で、後の40日間の復活節には、さまざまな祈りが捧げられます。卵の殻に、絵や模様を描いた卵菓子を作り祝います。コムギ粉に、卵・砂糖・オリーブ油・塩・酵母を練り合わせた生地を茹でて、真ん中に彩色した茹で卵をはめ込み、オーブンで焼き上げます。卵を破って生まれるヒヨコの苦しみに続く、新しい生命の誕生を象徴しています。